夜話自動生成所

#0038

自動保存された文章

テーマ: 自動保存された文章

生成日時: 2026/02/16 00:00


# 自動保存された文章 論文を書いていた。夜遅くまでパソコンに向かい、気づいたら眠っていた。 翌朝、画面を見て驚いた。 ワープロソフトの自動保存機能が作動していた。最終保存時刻は、午前四時十五分。私は三時頃に眠ったはずだ。 保存されたファイルを開いた。私が書いていた論文の続きがあった。 でも、内容が違った。論文ではなく、日記のような文章だった。 「今日、彼が寝落ちした。いつもの時間。いつもの姿勢。そろそろ、続きを書く時間だ」 誰が書いた。私は眠っていた。 「彼の人生は、私が記録する。彼が忘れても、私は覚えている。全てを」 文章は続いていた。私の行動が、詳細に記されている。昨日の行動。一昨日の行動。一週間前。一ヶ月前。 全部正確だった。 「明日、彼は朝七時に起きる。コーヒーを淹れる。シャワーを浴びる。八時に家を出る。電車で通勤。いつもの道。いつもの人生」 明日の予定が書いてあった。確かに、そうするつもりだった。 「でも、明日は少し違う。彼は職場で誰かに会う。見覚えのある顔。思い出せない名前。その人は——」 文章が途切れていた。 ファイルのプロパティを確認した。最終更新者の欄。そこには——私の名前が書かれていた。 私は書いていない。でも、私の名前で保存されている。 その時、背後から音がした。カタカタ、と。 振り返った。誰もいない。音は——パソコンから聞こえていた。 画面を見た。テキストが追加されている。今、この瞬間。 「振り返った。誰もいない。怖くなる。でも、大丈夫」 「大丈夫?」 「私はずっとここにいるから」