#0018
地下駐車場
テーマ: 地下駐車場
生成日時: 2026/01/27 00:00
# 地下駐車場
ショッピングモールの地下駐車場。閉店間際に車を停めた。
買い物を終えて戻ってきた時、異変に気づいた。自分の車がない。
B3階に停めたはずだ。でも、その場所には別の車がある。
階を間違えたのかと思い、B2に上がった。同じような風景。でも、自分の車はない。B1に上がった。ない。
おかしい。確かにB3に停めた。
もう一度B3に降りた。エレベーターのドアが開く。目の前の景色は——さっきと同じだ。同じ車が、同じ場所に停まっている。
でも、何かが違う。
蛍光灯が、一本消えている。さっきは全部ついていた。
もう一度B2に上がった。エレベーターを降りる。景色は同じ。でも、蛍光灯がまた一本消えている。
B1に上がる。また一本消えている。
何度繰り返しても、同じ階に着く。そして、そのたびに蛍光灯が消えていく。
五回目で、半分の明かりが消えた。駐車場は薄暗くなっていた。
十回目で、ほとんどの明かりが消えた。車の間を、懐中電灯で照らしながら歩いた。
十五回目。最後の蛍光灯が、明滅を始めた。
その時、足音が聞こえた。自分以外の足音。コンクリートを踏む、重い音。
暗闇の中で、何かがこちらに近づいてくる。
エレベーターに駆け込んだ。ボタンを押した。ドアが閉まる直前、暗闘から何かが飛び出してきた。
腕だった。灰色の、干からびた腕。ドアに挟まれて、止まった。
私は叫びながら、非常階段を駆け上がった。地上に出た時、夜が明けていた。
駐車場に戻ると、私の車は最初に停めた場所にあった。